■ □ ■よよいの酔い■ □ ■ ・・10・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あぁ…ごめん。そんな意味じゃないからな?そんな事言われたらここで押し倒したくなっちゃうでしょ?」
彼はぐっと俺の身体を抱きこんでくれた。だが話し方は穏やかだが内容が内容だけに気持ちは穏やかになりようが無かった。
「…それは…さすがに…困る…」
「でしょ。あぁ…もう…講義サボってくれる?」
相庭が耳元で囁いた。うっすらと肌が粟立つのを感じた。
「……あ〜今日あったはずの講義が中止になったから今日は全面的に休みだ」
「それはラッキィ!早速俺んち行こう?」
そのまま俺は有無を言わさず相庭の家に連れて行かれた。っつーかさ…こいつってこんな性格だったかな?ネコかぶってた?
その後は本当に相庭の家に連れて行かれ…こいつってこんな奴だったのか…と改めて感じさせられた。聞いてみるとかっこいい所を見せようとして色々我慢していたらしい。
手をつないだりもしたくて仕方が無かったようだった。その反動を埋めるかのようにベタベタとくっ付いて回られ…最終的には…まぁ俺が望んだことなんだけど…ベッドにまで連れ込まれてしまった…。
だっは〜ほんっとに…俺の真剣に悩んで真剣に涙した時間を返して欲しいぞ…
「どうしよう…夢が現実になっちゃった」
「他にどんな夢見てんだよ…」
相庭はにこにこと嬉しそうな顔を隠しもしないでいる。俺は久しぶりの情事にくたくただったが相庭の夢がどんなものか聞いてみたくなったのだ。
《フェラしてくれるの》
耳元でぼそぼそと囁いてくる。
「な…な…な……」
一気に全身を真っ赤にしてしまった。俺はゲイではあるが別に経験があるわけじゃない。どちらかというと経験は低い方だと思う。
普通のことしかしてこなかったしな。おれ自身が身体だけの関係で満足できるような奴でもなかったし。…相庭の過激な発言には付いていけなかった。でも…
「ムリ?……だめ?」
「ちょ…ちょ…今はさすがに…」
「今は……って事いつかしてくれるの?!シックスナインしてくれる?」
「ボケナス!!ハードルが高くなってるじゃねぇか!!」
思いっきりにやけてる顔を思いっきり手で頬を伸ばしてやった。
「いたたたた!!」
相庭は流石に痛がってたがしったことか!!
……でも…しそうな自分が…怖い…
相庭が愛してくれるなら本当にいつかしてもいいか位の気持ちになっているがきっと彼の事だからどんどんハードルを上げていくだろうから…内緒だ。
おめ〜ら、ぜって〜しゃべんなよ!?ちくったら俺が大変な目にあうんだからな!?
END
|