◇ 暖かい氷の瞳  

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「柳…」
柳は優しく扱ってくれ、優しく声をかけてくれるリィズウェルに泣きたいほどの思慕の情が湧きあがってきた。決して悲しいわけでもないのにも関わらず柳の瞳は潤んだ。

柳の小さな胸に愛しさがたくさんあふれてきてたまらなくなって、柳は体をリィズウェルの方に向けてその広く大きな誰よりも安心できる胸に飛び込み背に腕を回してきつく抱きついた。


「僕も………好き……」
聞こえるか聞こえないか位の小さな囁き声であったにも関わらず愛しい者の声を聞き漏らす事無くリィズウェルは受け止めた。

柳を腕の中に閉じ込め、リィズウェルもまた囁いた。
「……愛しているよ」
リィズウェルは確実にこのような事に不慣れである柳を驚かさないようにそっと唇にキスをした。


唇同士で触れ合うだけの接触であるにも関わらず柳はリィズウェルの腕の中で身を固くしながらそれを受けた。
「…ん」
優しいキスのやり取りで緊張に固まっていた柳の身体は段々弛緩してきた。それを見計らってリィズウェルは柳の薄く開いた唇の隙間からするりと舌を入れて口内を優しく探った。


また柳は身体を固くしたがそっとリィズウェルが柳の脇腹や背中を撫でて宥めながら柳の舌を絡めとり口付けを深くしていった。
「んんっ……は……ぁ……」
飲み込みきれない唾液が柳の口から溢れるまで続けられた。


「…っ…柳…」
リィズウェルは柳の首に唇を落とし、唇と舌で柳の身体を愛撫していく。胸のささやかな飾りを口に含み丹念に愛撫する。慣れない行為に柳は断続的に身体をびくつかせた。


その度にリィズウェルは柳を宥めるように身体を優しく撫でた。リィズウェルに触られて意識が半分飛んでしまっている柳と肌を合わせるためにリィズウェルは器用に柳を愛撫しながら自分の服も取り去った。リィズウェルが柳と生まれたままの姿で抱き合う時には柳は達する寸前までになっていた。


「……ん…もう…りぃ……も…」
「あぁ…柳、一度イクといい…」
「んんっ………あぁっ!!」
リィズウェルの掌に優しく促されて柳は達してしまった。柳は初めての他人との触れ合いに付いていく事ができずせわしなく胸を上下させながら呆然としていた。涙に潤んでいる目元にリィズウェルは優しくキスを落として柳の胸元に触れた。


「ほら…柳…蕾がほころび始めているよ…」
リィズウェルの言葉に脱力しきっている体を何とか動かして自分の胸元ではなく柳は利リィズウェルの胸元に目をやった。


「ほん…と……だ…」
まだ力の入らない手をそっと上げて柳はリィズウェルのほころび始めた胸元のアザに触れた。

 

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