☆ ★恋は盲目 ☆ ★

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酒が入っていても宇宙女の事は忘れていなかった。



早朝に一緒に起きた亮平の「携帯で友達に住所聞いたり、呼んだりしたらダメなの?」という提案により朝っぱらから宇宙女の『☆友達☆』カテゴリにある名前の一番上から電話をかけた。


カテゴリに『♪カモ♪』があったり、男のアドが異様に多かったり、女のアドが異様に少なかったりしたのは目をつぶった。


何人か後に漸くヒットして頭痛がしているらしい女を引きずる勢いで大通りにでて…宇宙女の友達っぽくない女が仕切りに謝って連れて帰ってくれた。


宇宙女にもまともなダチいたんだな…少々失礼な事を思った。







「あの井ノ口君今日はすみませんでした」
階段の途中で宇宙女の友達が謝ってきた。


派手ではないがそれなりに華やかな娘だ。あの香水の異様な臭いがないだけでいい。


宇宙女に貸したタオルケットとソファカバーは洗濯中だ。



「君が謝る事じゃない…彼女は?」
「はい。あの娘は今頭痛で家に…」
友達の…携帯ではたしか…池田さんは苦笑して答えた。


しかし宇宙女…この娘は大事にしろよ?と思う反面…池田さん友達やめた方がよくない?とか思ってしまう。

ま…本人同士の思いが大事だよな。

「邦昭!………話し中だった?」
階段下から俺を探していたらしい亮平が困ったように視線を俺と彼女に向けている。



「あっ…じゃあ私はこれで…きゃぁっ」
彼女は足を踏み出した時に足を踏み外したので咄嗟に抱き寄せた。



「あぁっ!ごめんっ僕が急に話しかけたから…」
亮平は大慌てで階段を駆け登ってきた。



「…ごめんなさい…私ちょっとそそっかしいの」
恥ずかしげに顔を俯せた彼女はまだ俺の腕にいたが亮平はそんな事に頓着するようすもなく…



「怪我はない?」
「えぇ…大丈夫。井ノ口君ありがとう。おかげで怪我しないですんだわ」
彼女は俺の腕から離れるとすぐに身を翻して立ち去って行った。



俺はまだ思考に耽っていた…亮平…全くその…嫉妬したりする様子がないし…俺って亮平に友達以上にまだみられてない?



いや…あれだけの行為をしていて…でも世の中には身体だけの関係…セフ…いやそんな事考えたくない。


亮平にちゃんと今夜きいてみよう。




そう結論に達し俺が思考の海から戻ってくるまで待っていたらしい亮平と講義のある部屋へと移動した。

今回短め次回2倍予定

 

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